はてなブログ無料版はSEOに強い(データあり)
1月にBloggerからはてなブログに移転して、もうすぐ半年。ようやくSEOが効いてきて、書いたばかりの記事もすみやかに検索結果の上位に表示されるようになってきました。
最初の頃は、なかなか検索経由の流入が伸びず「自分の書く記事はそんなにダメなのか」とがっかりするものですが、コツコツ記事を書くスタイルだと、こんなもんだと思います。Buzzにも頼らず、トレンドにも無関心なので、比較的再現性は高いはずです。ようやくデータから読み取れることが増え、おもしろくなってきました。
はてなブログはSEOに強い
正確には、ブログ開設直後は、Bloggerと比較して、表示回数が増えるのが早いというのが、この記事の主張です。
Bloggerからの移転前、ネットであれこれ調べた時も「はてなブログはSEOに強い」という旨の記事はいくつか発見しました。いつかは自分の目でデータを確認したいと思っていました。
はてなブログはSEOに弱くなった?
以下のような説は、この記事では未検証です。
Bloggerと比較したデータ
Bloggerとはてなブログの、Search Consoleカバレッジレポートです。
重複コンテンツとみなされないよう、はてなブログへの移転後しばらくしてBloggerのコンテンツは検索結果からは削除し、Search Consoleからも見られなくなってしまったので、移転直後の移行期間にキャプチャしておいたデータです。
今回は、全く同じ記事を用いているので、同期間のA/Bテストとはいかないまでも、できるだけ対照実験に近い状態になっていると思います。
使用していた集客手段は、ブログ村と人気ブログランキングのみで、SNS等は一切活用せず。はてなブログ移転後は、はてなブロググループ・スターは活用しました。
上の画像はBlogger。2018/11/12にBloggerスタートしてから、2019/1/10にはてなブログに移転しました。
上の画像は、はてなブログ。2019/1/10からスタート。スタートして間もなく、有効なページが25に達するとともに、表示回数が発生しています。
- 移転時点の記事数は、30記事
- 移転後も2〜3日に1記事投稿のマイペース
- 301リダイレクトなどでの引き継ぎもなし
ということで、全く同じ記事内容でも、ブログ開設直後は、Bloggerと比較して、表示回数が増えるのが早いと考えています。
はてなブログがSEOに強い理由
ドメインパワーが強い
かつてGoogleでは、サイトに対する独自のスコアリングであるページランクを公開していましたが、今は非公開です。
それに似た指標を、MozというサービスがDA: Domain Authorityとして提供しています。Link Explorerというツールで調べます。Googleとは関係のない第三者企業なので、Google検索結果の表示順位とは無関係ですが、参考指標として見てみましょう。
サブドメインで区切られたサイトは、状況によっては別のサイトとして認識されることもありますが、ドメインが無関係というわけでもないので、これも参考に見てみます。
このあたりの話はやや複雑ですが、詳しい情報は以下が参考になります。
ドメインオーソリティに似ていなくもない指標をGoogleは持っている。サブドメイン vs. サブディレクトリは「サイト」の区分けに依存する | 海外SEO情報ブログ
- hatenablog.com: Domain Authority 93
- blogger.com: Domain Authority 100
- blogspot.com: Domain Authority 61
hatenablog.comは93。blogger.comは100でしたが、bloggerでブログを作成した場合のルートドメインは、blogger.comではなくblogspot.com。これは61でした。値は変動しますが、参考まで。
サイト新設直後でも、良いユーザーが集まる
良いユーザーとは、
- 記事の内容をじっくり見てくれる(滞在時間が長い)
- 読者になってくれる(リピーターになり得る)
ドメインパワーについては、Proプランで独自ドメインを利用した場合には適用されませんが、2つ目の「良いユーザーが集まる」については、独自ドメインで運営する場合も恩恵に預かれます。
注意点
私の条件では「サイト新設時、Bloggerよりはてなブログの方が検索結果に表示されやすい」という結果が出ましたが、条件が異なれば、結果は異なります。
特に以下の場合については、必ずしもはてなブログが最適解とは言えないため、注意してください。
すでに強力なライバルがいる場合
原則として、1つのキーワードで検索結果に表示されるページは、1ドメインにつき2ページまでです。2019年6月に変更になったばかりの仕様です。
同一サイトからのページを2件までに制限するようにGoogleが検索結果の仕様を変更、多様性を高めるため | 海外SEO情報ブログ
そうなると、1つのキーワードに関して、はてなブログ無料ドメインで表示されるページも、原則としては2ページまでということになります。もし既に、はてなブログ無料プランで、同ジャンルにおいてSEO観点で強力なライバルがいた場合、上位表示は困難です。同じキーワード狙いでそのライバル以上の記事を書くか、かぶらないキーワードを狙うなどのアプローチが必要です。
長期間運営した場合の結果は異なる可能性あり
今回のSearch Consoleのデータは、あくまでブログ開始直後数ヶ月以内のデータです。
独自ドメインの評価が上がるまでには数年を要します。例えば、検索結果1ページ以内のサイトの8割は、運営歴が2年以上と言うデータもあります。
一般的には、運営期間が長くなると、独自ドメインの方が有利と言われます。しかし、これを対照実験してデータで証明するとなると、工夫と根気が必要です。
最後に
ブログの運営は思いのほか大変で、1年続くブログは30%というデータもあります。
はてなブログ無料版では、50記事ほど蓄積してきたあたりでは、徐々にSEO効果を実感できるはずです。キーワード選びを大きく外していなければ。
別の記事にも書きましたが、はてなブログ無料版ならノーコスト・ノープレッシャーなので、個人が自分のペースでブログ執筆を楽しみ、アクセスアップのコツを掴むには、最適な選択肢だと思います。