【阿蘇山】雄大なカルデラと規制情報
少し早めの夏休みとして、阿蘇山を登ってきました。
熊本は連日大雨のニュースが多く心配していましたが、曇りや雨の天気予報をはねのけ、当日は晴れ間も見えて、思い出に残る登山となりました。
毎度おなじみ、日本百名山に登る際には必ず参照している、ワンダーフォーゲルの日本百名山特集号。
活火山の百名山がまとめられているページがあり、阿蘇山はその中に含まれます。
阿蘇山の規制状況
火山の規制情報
阿蘇山は現在も活動している活火山です。以下のページから規制の最新情報を調べられます。
我々が登ったタイミングでの規制状況は「火口周辺警報(噴火警戒レベル2)発表中のため火口から半径約1km以内への立ち入りは禁止」。
http://www.aso.ne.jp/~volcano/info/
現地の看板の情報とも一致していました。
中岳は規制範囲内なので、高岳登頂のピストンを目指しました。酔仙峡の駐車場から出発。
阿蘇山はどこまで登れるのか?
事前に調べて行ったホームページには言及がありませんでしたが、現地で舗装道から自然道に入るところに、上のような立て看板がありました。
これを見て改めてホームページなど調べていて、登山開始が少し遅れてしまったのですが、看板に書かれているサイトを見ても、特に通行禁止という情報は見当たらず。発見できたのは、はじめに調べてあったとおり「火口周辺警報(噴火警戒レベル2)発表中のため火口から半径約1km以内への立ち入りは禁止」のみでした。
帰宅後、このブログを書くために情報を整理していて気づいたのですが、この看板についての詳細は以下ページだったようです。
現在、阿蘇中岳の火山活動が活発なため、立入規制中となっており通行可能なルートはありません。
平成31年(2019年)4月25日に、仙酔尾根ルートの点検を行いました。点検の結果、仙酔尾根ルートは、阿蘇中岳の火山活動活発化に伴う火山ガスによる影響等があり、登山ルートの安全性が確保できないため、通行不可(登山ルートとしての通行を推奨しない)と判断しました。
Google検索で、キーワード「阿蘇山遭難事故防止対策協議会」の表示順位では1番目でしたが、キーワード「阿蘇山」では2ページ目の中ほどなので、見逃してしまいました。
キーワード「阿蘇山」で表示順位が2位の阿蘇市のページには、関連情報は掲載されておらず、同じ熊本ドメイン内で情報が複数ページに分散しているのも盲点でした。これから行く方は参考にしてください。
火山ガスに注意
ホームページはもちろん、現地にも火山ガスに対する注意喚起の看板がたくさんありました。曇天や、風のない日は特に注意です。
私たちが登る時も、途中で気分が悪くならないか心配でしたが、当日は強風のおかげで通常通り登れました。
阿蘇山(高岳)山頂までの道のり
実際に登ってみて、4ゾーンに分かれる印象でした。
1番最初のゾーンは、舗装道が終わって、背丈よりも高く茂った草を掻き分けつつ進みます。
黄色い矢印が目印
2番目のゾーンは、素手で触っても怪我をしにくい、表面が割となめらかな大きめの岩が続きます。トレッキングポールより素手の方が登りやすいエリアです。
なお、登山道は、岩に書かれた黄色い矢印が狭い間隔で続き、迷いづらくなっています。通ってはいけない危険箇所は、赤いバツ印で分かりやすく示されています。
浮石を踏むと危険
さらに登ると3番目は、小さな岩が続きます。溶岩で固まった岩と、浮石を見分けながら進むのが重要なゾーンです。
岩がちで背の高い樹木はありませんが、標高はそこまで高くないので、森林限界ではなく、草が生えています。アリやてんとう虫、クモやバッタなどの小さな虫もいて、生き物がいるのは少し安心感があります。
同じく岩が多かった日光男体山は、一つ一つの岩が大きかったので、上りも下りもトレッキングポールを使うより素手の方が登りやすかったです。一方、阿蘇山は、一つ一つの岩のサイズが小さく、トレッキングポールも役立ちました。
最後の方は滑りやすい砂利
最後に、山頂まで数百メートルの範囲になると、細かい砂利のゾーンです。斜度も急で、滑りやすいので踏ん張りが効ません。
高岳山頂付近は霧と強風
高岳火口壁に着くと、高岳山頂までのわずかな道は平坦です。ここからは急に霧に包まれ、強風にあおられました。山頂で写真を撮って、早々に立ち去ります。
カルデラの雄大な眺め
休憩しつつ改めて山から下を見下ろすと、カルデラの雄大な大地が絶景として広がっていました。雲は多いものの、それでも開放感が感じられました。この景色を自分の目で見られたのは、良い思い出になりました。
下山中も、一休みしてふと顔を上げると、常に広大なカルデラが目に入ります。
最後に
これで日本百名山も5座目です。日光男体山に比べて、岩の大きさと距離がない分、阿蘇山の方が登りやすかったですが、決して楽ではありませんね。
一応毎日ジョギングなどの体力づくりもしているのですが、日本百名山クラスを楽しく登るためには、少なくとも2週間に一回など、定期的な登山は欠かさず継続していきたいです。