野山で静かに過ごしたい

野山で静かに過ごしたい

日帰り登山、アウトドア、国内・海外旅行、移住先選定。都心6区に住みつつも、喧騒を離れたシンプルライフを満喫しています。

梅雨の登山も楽しめる、装備やコツ

先々週、日本百名山天城山に行っていました。ブログにアップするまでの間が空いてしまったのは、あまりの雨で、ほとんど写真が撮れなかったためです。

ただ、梅雨や強い雨の登山を経験してきて得たものも多いため、記事にまとめました。

雨でも山に登る意義

https://lh3.googleusercontent.com/FjDUH27bx9bFJdh8Bkmj5uXuLfD3zSX3KJQVpwpZhWHi2RTUU_T5aE_srzeCPe3-zmFl1svN-qfuwZfgRKzYYBxMUST_taHYPZvhyWK6VvcPgoQTEKEimuXJQp_0-CWGZ6lTL5lfDeDKfO-KNcxY1RvULue76EPb8yR9J2JJjq39d441ngkkW3b0T26Bbr70L03rGLevCGx0IL-vnVbthYdvEckHLKfuWophPajcbkY2JG49lTkZ5HRaQhit6co8XQVVQ2K7ikEhAVaPBqbnWzmZgT46KtIDSHeF2R06aoApGfqhc7NZRni11dQyjWcqhB85oY3iG4dSd-eqkqcgdM-EbR_LN8_XQ88dZ7K6lSr0j_AKg700QZfHbRWx2EAGbVfiH3Cp5j6iaHOWKnvpKtyyZnR4H6BHVk0qGREQEqNX4Mj3Lo5t863ULFwc8WbZK3KKYlPYE7WrOrOoUeTPyVDXx4qPZwf8p6CxQQyuliI-oGP7u6P5jBDcwXSWRc5_MCj6kejMEtBLoyBNAOJC5ElC367MilOno-faWp9vdzqo8atin9e3l0cvoJAKT4syqbGvmFbq3gLaNgqX6yVna3YD8TGfi0XTvTmTchcq9DoDlubUhEzMMiQWBY948Wu2-FC-LsRmQEavMov4LBZeQFvwYC-BUS0HetUdpag2yM0naBi1Yfs-dqKopPyj_DvVOWIU2utR-jGJrJyeE8bjngk8TQ=w1053-h790-no

たとえしっかり雨具を装備していても、雨の場合の登山は通常よりも時間がかかります。石も滑りやすくなり、登山道が川のような状態にもなるため、初心者が進んで臨むには危険とも言えます。

短い工程の低山や、日帰り登山を中心に楽しんでいる場合は、天気予報を見て、極力雨を避けることも可能です。

しかし、登山の工程が長くなったり、標高が上がるにつれて、天気予報では掴みきれない急な雨に遭う機会は増えていきます。日頃から練習していないと、新品の雨具をぶっつけ本番で使わなければなりません。

山岳ガイドの方の記事でも、宿泊となると天気は読めないし、雨のトレーニングも大事、という趣旨のことが書かれていました。

雨の日に登山していますか? 雨天に歩いて経験と技術を磨こう | 登山ガイド 沖本浩一

梅雨の時期や雨の登山のメリット

人が少ない!

5月は気候も温暖になり、花も見頃なので、1年で最も登山が盛んな時期ですが、梅雨に入った途端にぱたりと人が少なくなります。私は「野山で静かに過ごしたい」ので、眺望よりも、人が少なく自然を楽しめるのが優先です。

 

5月の天城山は激混みですが、私たちがいた雨の日は、100台以上収容可能な駐車場には、出発時も下山後も、私たちの車のみでした。人目を気にせず着替えができて、楽でした。

5月はシャクナゲが美しい穏やかな山が、1人の登山客ともすれ違わない沢登り状態となり、難易度が上がった事は言うまでもありませんが。

レーニン

普段、お守り代わりにザックに入れている雨具を試すチャンスです。難易度の高い山で雨に降られて焦らないよう、使い方をマスターしておきます。

梅雨の時期しか見られない植生や景色

f:id:risumaru0:20190625104235j:plain

これはフリー画像なのですが、小雨や霧の中の方が、神秘的で美しく見える山もあるそうです。(そういう山に出会えたら、写真は差し替えます)

また、高山植物の群生など、梅雨の時期しか見られない植生を楽しめます。 

梅雨空でシトシト雨、それでも登りたい! 梅雨時期こそ最適期な山 - 今、おすすめの山 / Yamakei Online

梅雨の登山の準備(雷に要注意)

いくら人の少ない雨の登山が好きでも、調査も準備もせずに臨むのは危険です。

天気予報

大前提として、台風や警報はしっかりチェックします。台風は梅雨には少ないですが。

平地と山上の天気は異なるものの、天気予報も見ていきます。特にウェザーニュースのアプリを使用しています。

ウェザーニュース

ウェザーニュース

  • Weathernews Inc.
  • 天気
  • 無料

apps.apple.com

1時間ごと・3時間ごとの降水量や風速が分かります。

1時間あたりの降水量は、1mmくらいなら大したことはありませんが、5mmを超えると少し注意。雨だけならまだしも、あわせて風速が5m/sを超えると、つらくなってきます。

ちなみに、雨は1時間あたり10mmで話し声が聞きづらいレベル、風は10m/s超えで傘がさせないレベルです。このくらいになってくると、平時と同じペースで山行を進めるのは困難です。

雷予報

台風や強風でなく、5mm以下の雨のみであれば、滑って足を取られないように気をつけてゆっくり進むなど、ある程度は自助努力で対策が可能です。

梅雨に本当に怖いのは、雷です。こればかりは努力ではどうしようもありません。

雷は高い木を伝って落ちてくるので、山はほぼ全体が危険箇所です。木の下に避難するのは厳禁。避難小屋に逃げるか、木から離れて地面に伏せることになります。

ナウキャストを見て、雷が発生しそうであれば(私の場合は、活動度2以上の雷予報が近い場合)、その時は登山を見合わせるのが賢明です。

www.jma.go.jp

天城山は活動度1の予報だったのに、数回雷が鳴っていました。街中で聴くよりもずっと音が大きく、生きた心地がしませんでした。。

梅雨・雨の登山の装備

私の定番の装備です。

ミズノ ストームセイバー 

上下で約8,000円と、セールでお買い得で買えました。アウトドアブランドのレインウェアは上下片方でそれくらいするので。100回洗っても維持される防水性もあり、コスパ最高。

防寒テムレス 

ショーワグローブ 【透湿防水】No281テムレス LLサイズ 1双

ショーワグローブ 【透湿防水】No281テムレス LLサイズ 1双

 

裏起毛なしバージョン、約500円。 

透湿防水性はもちろんのこと、注目すべきは強度です。引き裂きに強く、多少のガレ場なら問題ありません。表面がザラザラしていて、滑り止めにもなっています。

ザック・防水カバー

ずっと無印良品の力を愛用していましたが、トレッキングポール収納の必要性があり、ついに登山専用リュックを購入しました。モンベルのガレナです。

webshop.montbell.jp

ガレナの長所のひとつは、物をさっと取り出せるポケットがあるところです。レインウエアや傘を挟んでおいて、ジッパーを開くことなく取り出せます。大雨のときは、とても重宝しました。

モンベルのリュックには、各リュック専用の防水カバーが付属しています。スナップできっちり固定するため、しっかり雨の侵入を防げます。

ジップロック

登山リュックに防水カバーをかけていても、登山の行程の長さや雨の強さによっては、水が染みてくることもあります。そうなっても中身に影響がないよう、ジップロックで小袋に分けて、荷物をしっかり防御しておきます。

折り畳み傘

山行中は傘をさしている余裕はありませんが、着替えや休憩時に活躍するため、必携です。

防水トレッキングシューズ

普段愛用しているのは、キャラバンのシューズです。ただ、これだけは改善の余地があると思いました。 

 普段の雨なら全く浸水してこないのですが、1時間あたり5mm以上の雨の中、渓流状態の登山道を5時間以上歩いたら、さすがに水が染みてびしょびしょになってしまいました。

登山道は、もはや川だったので、トレッキングシューズで臨むこと自体に無理があるのかもしれません。いっそ、渓流用のシューズを買って臨んだ方が良いのか思案中です。

 

登山スパッツ

トレッキングシューズへの浸水箇所として危ないのが、履き口です。スパッツを履いていれば、上からの雨を防げます。

webshop.montbell.jp

 Amazonだと、モンベルの半分以下の値段で買えることもあります。両方試しましたが、私はモンベルでないと、ズレが気になってダメでした。

 

防寒ベスト

20度を超える6月でも、雨や風に空されると存外寒いです。休憩中には体感温度がいっそう低く感じられるため、手軽に体温調節できる登山ベストは必須です。

タオル

顔や手を拭くときなど、装備の着脱時にタオルが必要になります。軽量でかさばらず、水をよく吸うタオルがおすすめです。 

 Amazonだと割高ですが、他の人のレビューは必見。

着用方法にコツがある

これだけ万全の装備を準備していても、着用方法が間違っていれば雨が染みてきます。一度雨が染みれば、どんどん熱が奪われ、体が冷えていきます。

スパッツはズボンの下に着用

普段、スパッツは泥除けに使っているため、ズボンの上に着用しています(画像右足)。しかし、雨の対策としては、ズボンの下に着用するのが正解です(画像左足)。雨は、上から下に流れていくためです。

ズボンの上に着用すると、たとえゴムで固定してあっても、水が隙間から染みてきてしまいます。

顔が濡れるのが気になるなら、フードの下につば付き帽子を着用

レインコートでカバーされている箇所はしっかり雨を防いでくれますが、唯一出ている顔は、雨風が強ければ、びしょ濡れになります。

顔が濡れるのが気になる場合、フードの下につば付きのキャップを被れば、つばが雨を防いでくれて、顔の濡れはかなり抑えられます。

しかし、視界はトレードオフになることに注意しましょう。フードで下向きに押さえつけられるので、上方の視界がいっそう悪くなります。

グローブと手袋の関係は臨機応変

登山スパッツはズボンの下に着用と書きましたが、手袋に関しては、レインウエアの中に入れるべきかどうかは、状況次第です。

この時も、雨が上から下に流れるのがポイントです。

トレッキングポールを使わず歩くのなら、雨は肘から指先へ流れるので、手袋はレインウェアの中に入れます(画像右側)。

トレッキングポールで登っていて、手首が肘より高いのなら、レインウエアの中に入れてしまうと、手袋に着いた雨がそのままそれを伝ってウェアの中に入ってきてしまいます。この場合は、手袋はレインウエアの外に出すべきです(画像左側)。

以前は、スパッツと同じ要領で、てっきりレインウェアが外側なら大丈夫かと思っていました。しかし、トレッキングポールを使って登りに集中しているうちに、気づいたら袖がびしょびしょになったことがあり、参りました。

レインウェアの中は腕まくりを

上記のように臨機応変に対応していても、登山に集中していると、知らずのうちに雨が袖の中に入ってくることもあるでしょう。

気づかないうちに袖がびっしょり濡れていると、体温が下がってきます。これをある程度防ぐためには、あらかじめ腕まくりをします。

加えて、レインウエアの袖口にマジックテープ等があれば、しっかり閉めておきます。

最後に

登山を始める前は、雨に濡れるのは悪いことのように感じていましたが、雨の登山を乗り越えるたびに、さほど気にならなくなってきました。

今では、雨の中でも平気でウォーキングやジョギングしています。

慣れもあるでしょうが、雨に濡れることを避けるべき理由や、危険な雨を察知する手段や、危険を防ぐ方法をトライ&エラーで体得できています。調子に乗って怪我したり、転ばないように気をつけます。