Prime Wardrobeと従来のAmazon Fashion返品の違いは?
登山ウェアや道具を購入するときは、もっぱらAmazonです。
もちろん、Amazonプライム会員です。
オンラインで購入できない商品や、オンラインでは返品できないけれど試着が必要な商品を購入するときのみ、仕方なく店舗に足を運びます。
先日、新しいリュックをAmazonで物色していたら、Prime Wardrobe(プライム・ワードローブ)という項目が目に入りました。
Prime Wardrobe(プライム・ワードローブ)の使い方 | Amazon Fashion
Amazonプライム会員が、服・シューズ・バッグ・時計などを取り寄せ、自宅で試着後に、気に入った商品だけ購入できるサービスとのこと。
似たようなことはこれまでのAmazonでも可能で、毎月数回は使っているので、Prime Wardrobeを試した上で、従来の制度との違いをまとめてみました。
Amazonファッション(従来の返品)
Amazonファッションでは、以前から試着後の返品OKでした。
Amazonファッションは、最大30日間返品可能、返品・返送料も0円。気になる相手も見つけたら、気軽にご注文ください。サイズやカラーに迷っても大丈夫。数種類まとめてオーダー、自宅で試着して、デザインやフィット感を納得いくまで確認してください。
引用元:Amazon Fashion
ヘルプにも以下のように記載があります。
Amazon.co.jpが発送する商品の基本となる返品・交換の条件は下記のとおりです。商品が到着後30日以内に返品・交換を完了してください。30日を過ぎると返金額が20%減額されます。なお、出品者が販売し、Amazon.co.jpが発送する商品については、交換を承っておりません。
商品によっては独自の条件を設けている場合があります。詳しくは本ページ内の該当箇所をご覧ください。
お客様都合の返品・交換
開封状態にかかわらず、配送料・手数料およびギフトラッピング料を返金いたしません。また、返送料は個別に例外を示す場合を除きお客様のご負担となります。服&ファッション小物、シューズ&バッグ、30万円(税込)未満の腕時計およびジュエリーは試着後の返品が可能です。
引用元:Amazon.co.jpが発送する商品の基本となる返品・交換の条件
Amazonファッション(従来の返品)・Prime Wardrobe比較表
色付きセルが、より便利で使い勝手の良い方です。
どちらも返品対象となるのは、試着では発生し得ない消耗・ダメージ・香水やたばこの匂い・ファンデーションなどの化粧汚れなどがついていないなど、Amazon返品対象ポリシーに合致する場合です。
Prime Wardrobeのメリット・適したケース
上記の表の通り、従来のAmazon返品制度と比較すると、Prime Wardrobeより従来の返品制度の方が利便性が高いというのが正直なところです。ただし、以下のようなケースでは、Prime Wardrobeにメリットがあります。
後で返金されるとしても、クレジットカード決済されたくない
従来の返品方法では、購入時に一度クレジットカード決済されます。30日以内の返品後、1〜2日ですみやかに返品受領のメールは届きますが、実際にクレジットカードに返品されるまでの日数はクレジットカード次第で、ヘルプには最大2ヶ月ともあります。
到着後7日以内に返品すれば、次の請求日までにはキャンセルされているという感覚値ですが、実際のところ、都度細かくチェックしない方が多いです。この待ち時間や確認作業が煩わしい、間違って決済されても気づかない可能性が怖いという人には向いています。
クレジットカードの利用可能額を残しておきたい
自分のクレジットカード利用可能額や、心理的許容額を越えた高額な買い物をする場合に限っては、決済されて利用枠が減ることなく試着できるというのは助かります。
たとえば、2万の登山リュック5点を試そうとしたら、通常は購入時に10万円が決済されます。すでにご利用可能額に余裕がない場合でも、7日以内に返品すれば、クレジットカードの利用枠が減ることはありません。
利用額に余裕があっても、全部買わないで返品する前提の商品代金を10万も決済されるのは気持ち悪い、心理的に許容しがたいという人にも向いています。
Prime Wardrobeのデメリット
私見ですが、月に数回は返品する使用頻度の自分にとっては、以下がデメリットとして気になりました。
- プライムの当日配送に慣れてしまうと、配送までの1〜2日が長く不便
- 到着後7日以内は、30日に比べると検討期間が短い
- 最低3点からなので、1点ちょっと試したいときに使えない
- 対象商品が限られ、欲しい商品がPrime Wardrobe対象でないこともある
私は引き続き、従来の返品制度を使います。高額品を数点購入するときは、Prime Wardrobeを使うかもしれません。
Prime Wardrobeのビジネス上のねらいは?
これまでAmazonでアパレルを購入したことがないライトユーザーへと裾野を広げるための施策かと思いきや、対象はプライム会員のみで、クレジットカード・デビットカードでしか決済できないません。
Prime Wardrobeのサイトはもちろん、TechCrunchやCNETの記事は、試着の簡単さの説明に終始しており、今回の目的や今後の展望について深く掘り下げた記述は見当たりませんでした。
Amazon、衣服を試して気軽に返品もできる「プライム・ワードローブ」をアナウンス | TechCrunch Japan
Amazon Prime Wardrobe: How to use Amazon's dressing room - CNET
従来からすでに存在した仕組みを少し整え、サービスにわかりやすい名前をつけて大体的にプロモーションし、「Amazonなら無料で試着できますよ」と周知を図るのがねらいに見えます。あと、プライム会員の囲い込み。
TechCrunchが言及する「Amazonが扱うファッション関連サービスの拡大に大いに寄与するものとなる可能性もある」ことに期待です。