【苗場山】山上湿原の開放感を味わう
先日、日本百名山9座目の苗場山に行ってきました。無印良品津南キャンプ場に宿泊したので、そこから行ける日本百名山という視点から選んだ次第です。
苗場と言えば、スキーリゾートとしての知名度がとても高いので、知っている人も多いでしょう。湯沢にも宿泊しましたが、現地の看板や街の雰囲気からは、夏よりも冬の方がハイシーズンであることが感じられました。
苗場山の特徴
- 8合目以降、山上湿原の開放感を堪能できる
- 8合目以降は風が強くなることもあるので、上着必須
- 標高差約850km.標準タイム往復6時間半コース。初心者には少しきつめか
- 晴れでもぬかるみが多く、足元が滑りやすい以外は、危険箇所の少ない山
- 鎖が設置してある箇所が複数あるが、鎖場としての難易度はそこまで高くない
- 9月上旬は日差しが強く、夏のように暑かった
苗場山の登山コース
いくつかありますが、今回選択した小赤沢側からの方が、難易度は低いと言われています。
苗場山山頂までの道のり
例によって、登山口に到着するまでくねくね道ですが、駐車場から登山スタートです。駐車場にはお手洗いがあります。
価格のない砂利の駐車場でしたが、9月上旬の日曜日、そこそこ賑わっていました。
登山口には「ここから先は登山の装備が必要です」という注意喚起が。
登山口直後で、すでに3合目です。
道中の標識で、現在の位置・次の標識までの距離とおおよその所要時間が分かります。
道中はぬかるみが多く、滑る箇所も
登山道は、晴れていてもぬかるみが多数あります。地面が乾きにくいのでしょう。
ぬかるみ回避のために設置された足場があるのですが、この摩耗した木の足場が滑る箇所もあるので、要注意です。
苗場山の鎖場の様子
5合目を過ぎ、6合目の少し手前で、最初の鎖場が登場します。
ただ、苗場山の鎖場は、そこまで難易度が高くありません。個人的には、日光男体山であれば、鎖なしで上り下りしていたようなレベルの岩場と感じました。岩場に、手すりとして鎖が設置されている印象です。
ほとんどの人が鎖を使わなければ上り下りできないであろう場所ではありません。単純な鎖場だけの難易度では、岩殿山の方が上でした。
もちろん、安全のためには、出来る限り鎖を利用した方が良いですが、登山に慣れていて、鎖を使わずに上り下りしている人もちらほらいました。
鎖場の位置は、ヤマレコの山行記録に場所まで登録しておきました。PCで見れば地図上に緑の四角として表示されるので、参考にしてください。
8合目以降の山上湿原の開放感
8合目以降は、見晴らしの良い山上湿原に出ます。急に風が強くなりますので、上着を羽織ります。
眺めが良く、ここまで上った甲斐があります。池のことは、池塘(ちとう: 山上湿原の泥炭層にできる池沼)というそうですね。
山上湿原に出て以降は、斜度は緩くなったはずなのに、ここまででだいぶ足を削られているので、木道を歩く足がやや重いです。
山頂手前には、山小屋ヒュッテ(自然体験交流センター)があります。100円で、きれいなバイオトイレを借りられます。飲み物の販売などもありました。
見晴らしの良い休憩スペース
山頂標識のある場所には、眺望はありません。
代わりに、山小屋からすぐのところに、広くて見晴らしの良い休憩スペースです。
最後に
同じく高原リゾートともいえる霧ヶ峰も行きましたが、霧ヶ峰はバスツアーの観光客もたくさんで、賑わっていました。
一方、苗場山は、標準時間で往復6時間半のコースなので、山頂付近の山上湿原に到達できるのは登山客のみです。
初心者にはややきついくらいの工程と思いますが、晴天ならそれに見合う醍醐味は味わえます。
【乗鞍岳】3,000m級デビューにも最適な日本百名山
関東では、とても登山などできないような猛暑が続いていましたが、ようやく涼しくなってきましたね。私は、まだ暑さの厳しい先週、乗鞍岳で避暑してきました。
宿泊した休暇村乗鞍高原は、クーラー設備が付いていないくらい、涼しい場所でした。部屋には扇風機のみで、それも使用する必要ありませんでした。窓から入ってくる風が冷たいくらい。
まだ残暑は厳しいですが、ひと足お先に秋の気配を感じられるので、おすすめです。
今週のお題「残暑を乗り切る」
乗鞍岳とは
3,000メートル級の山の中でも、高山デビューにはぴったりの山です。登山開始地点と山頂の標高差が300m程度と小さく、コースの全長も短いためです。
公式サイトにも、片道1時間半と明言されています。
高山対策
新たなレベルの登山に挑戦するとき、技術・体力・標高のレベルを一気に上げず、ひとつひとつ挑戦するのが、リスクを下げるポイントです。
そのため、今回は「標高」のレベル上げに絞りました。
標高の高い山に登るときに注意すべきなのが、高山病です。2,000mを超えると、高山病の危険があります。生まれつき体制が決まっていて、トレーニングで向上するものでは無いようです。
山岳ガイドさんが書いていた呼吸法があります。
気圧が低い場所では、鼻から吸って口をすぼめて強く吐く「口すぼめ呼吸」が有効です。歩行中に呼吸が乱れて「ハァハァ」と吐くのは効率の悪い呼吸になっているサインです。
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ちなみに、私は遅効性アレルギー検査で卵が引っかかっています。平時なら大きな問題は無いのですが、気圧が変化したりすると2日後ぐらいに頭痛が来るので、今回は1週間前から卵は控えるという準備もしました。
急性アレルギーがなくても、誰でも遅効性アレルギーを持っている可能性があるので、高山など過酷な環境に身を置く可能性がある人は、検査を受けておいて損はないと思います。
乗鞍岳のマイカー規制
乗鞍岳は、マイカー規制があります。観光バスやタクシーを使う必要があります。ちなみに、自転車は通行OKでした。
宿泊は休暇村が便利
麓にはいくつかの宿泊地がありますが、中でも休暇村は便利です。
目の前に乗鞍岳行きバスのバス停があり、マイカーは休暇村に駐車しておけます。
朝9時など人が多く乗る時間は、アルピコバスの案内係りの人もいます。必ず座りたいなら、始発の乗鞍観光センターからの乗車を推奨ということでしたが、実運用では、休暇村前の案内係りの人が無線で連絡を取り合って、バスの同便の手配をしていました。乗車希望の人が出来る限り座れるような工夫がなされています。
それと、休暇村ではお弁当(有料)を依頼できます。
散歩コースもあり、滝を見に行くコースや、乗鞍岳を眺められる池の東屋など、自然の中でゆっくり過ごせます。
乗鞍岳山頂までのコース
乗鞍岳自体は、登山の装備ではない、一般の観光客の方も楽しめます。しかし、登山客が目指すのは、やはり剣ヶ峰山頂です。剣ヶ峰山頂までは、事前準備・登山の装備・心構えがないと、キツイ道のりです。
乗鞍岳山頂までの道のり
まずは、バスで酔わないように注意です。山道特有の蛇行した道でしたが、路線バスではなくしっかりした観光バスで、座席も多少リクライニングできました。
運転手さんのコース取りがとてもうまく、きちんと酔い止めを飲んでいれば、酔う可能性は最小限に抑えられる環境です。
バスセンターには、お土産屋さんやトイレなどがあります。
16度の曇天でしたが、普通にTシャツで登山でき、そこまでの寒さは感じませんでした。風が吹くと、また違うかもしれません。念のため、ダウンベストとレインウェアはリュックに入れて行きました。
ハイシーズンは過ぎてしまいましたが、コマクサがたくさん咲いていました。
1年中で最も暑い時期なのに、残雪が少々。画像右、池のほとりです。
残念ながら、ライチョウは見られませんでした。曇天や、雨の降り始めがチャンスと聞いていたので、期待していたのですが。ハイマツの茂みに隠れていないか、ずっと目を凝らしていました。
登り始めは、少し息が苦しく体が重い気がしましたが、上でもご紹介した山岳ガイドさんおすすめの呼吸法で、口をすぼめてしっかり吐くように心がけました。
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気がついたら、いつも通りのペースで登れていて、特に頭痛や吐き気に悩まされることなく済みました。
標高差は少ないとは言えど、それなりに上りごたえはあります。高山でもあるので、無理して行に登らず、ゆっくり呼吸を整えながら進むのが良いです。
あいにくの天気で、眺望は望めませんでしたが、高山特有の開放感を堪能できました。
乗鞍岳で昼食を取ろうと考えていましたが、山頂はスペースがほとんどなかったのと、バスの時間が限られるため、取り急ぎ休暇村バス停まで戻ってきました。
写真は、休暇村散歩コース内の牛留池の東屋にて。たった今、自分たちが登ってきた乗鞍岳を眺めてしみじみしながら、昼食を取りました。
最後に
日本百名山も7座目。ついに3,000メートル級を登頂し、全国でも最も難易度の高い山が多い長野県に進出しました。同じ長野県でも、軽井沢より、この辺の硬派な山岳エリアの方が居心地が良いです。穂高や槍ヶ岳を眺めつつ、引き続き精進します。
【霧ヶ峰】湿原やニッコウキスゲも楽しめる日本百名山
7月20日・21日の土日は、お台場の花火大会や衆議院議員選挙などありましたが、期日前投票を済ませ、東京を脱出。
1泊2日のキャンプの後、霧ヶ峰に行きました。
そろそろ暑くなってきて、関東近辺の山を登るのが難しくなる頃です。逆に、北海道や長野などの山はハイシーズンなので、まずは手前の山梨に行ってみて、練習する目的でした。
霧ヶ峰を選んだのは、キャンプもまだまだ初心者なので、万が一、テント泊でよく眠れなかったとしても無理なく登れる山だと思ったからです。それでいて、日本百名山。
ワンダーフォーゲル2018年4月号で、1時間以内で頂上に立てるお得な8座にピックアップされています。
霧ヶ峰の登山コース
霧ヶ峰は広大で、コース内に駐車場が複数あります。今回は、車山肩から登ることにしました。標高は最初と最後が高く、途中が低い、山としては少し珍しいコースです。
山頂の車山に向かうだけなら1時間ですが、湿原まで含めて合計3〜4時間程度のコースを選択しました。
公式コースはこちら。
霧ヶ峰の駐車場
駐車場のキャパシティーが200台など広いので、停められないことは無いだろうとたかをくくっていましたが、10時到着時点で、既に無料エリアは満車。1日1,000円の有料エリアは余裕があったので、迷わず駐車しました。16時までだそうです。
無料エリアは、「2〜3時間以上の駐車お断り」の看板があったので、それより長い山行となる登山客は、有料エリアに止めるのがマナーと思います。
霧ヶ峰(車山)の山頂までの道のり
団体客が多いが、それ以上に広い
コース中は、小学生・中学生・シニアなど、10名以上の団体と10組以上すれ違いました。高尾山でもそこまでの団体は見ないので、驚きました。
コース全体を通して見晴らしが良く、すれ違えるように二重になっている箇所もあるので、そこまでストレスはありません。
駐車場からまもなく、レストランの横にバイオトイレがあります。チップ制で、きれいです。
沢渡を通って、八島湿原へ
最初の分岐以降は、岩が多く、ぬかるみもあり、トレッキングシューズとトレッキングポールがないと心もとないような、やや本格的なコースです。そのため、駐車場付近ではたくさん見た団体客も、このコースにはいませんでした。
ニッコウキスゲがたくさん
湿原への到着前から、ニッコウキスゲがあちこちに咲いていました。
砂利道に出ると、湿原までは起伏の少ない平坦なコースです。
湿原は木道が張り巡らされていて、ゆったり歩けます。右側と左側、どちらを歩けばいいのか明確な指示がなく(見逃した?)、前から来る人に合わせて移動していました。
湿原の最初と最後あたりでは、遠くでカッコウが鳴いていました。
湿原にも、ニッコウキスゲ。
湿原の先の休憩所
植生保護のため、ロープの中に入ってはいけません。決められた椅子や休憩所で食事や休憩をとります。出現が終わったあたりに、広めの休憩所がありました。
休憩所以降は、上り坂になります。ここまでは蒸し暑かったですが、涼しい風が吹いてきました。ようやく、エアコンの霧ヶ峰を連想させるような快適さ。
湿原の先の休憩所
物見岩は、団体客で賑わっていました。
最初にも書きましたが、コース全体を通して見晴らしが良いため、特に何かがあるわけでもないスポットでも、周りを見渡すと広大で、清々しい気分です。
白樺湖とリフト
白樺湖とリフトが見えてくると、いよいよ車山の山頂まであと少し。
この最後の砂利の坂と階段が、最大の踏ん張りどころです。コースのほぼ最後に1番の上り坂が来るというのは、なかなかきついものです。
霧ヶ峰(車山)の山頂からの眺め
車山の山頂には、神社と気象レーダー観測所があります。神社の脇からの街の眺めは爽快でした。
ただ、ぜいたくなもので、登るために苦労した山の頂上の景色の方が強く記憶に残るのは、人間の性でしょうか?団体客のツアーコースにも選ばれる安全な霧ヶ峰に対して、前回登った阿蘇山は、活火山という点でわずかながらも緊張感があったので、、
もちろん、霧ヶ峰からの眺めも、素晴らしく綺麗でした。
次のステップとして「これくらいのスケールの眺めで、人工物が一切目に入らない場所にも行ってみたいな〜」という気持ちもよぎりました。海外か、北海道でしょうか。
モンベル諏訪店まで、車で約30分
下山後は、モンベル諏訪店へ。これからの暑い季節に備えて、トップスを購入しました。これで中部エリアのスタンプをゲット。
近場の温泉にも寄ろうかと思いましたが、なんと中央道が小仏トンネルで玉突き事故。自動車旅は渋滞の兼ね合いが大変ですね。
渋滞開始直前の大月駅まで移動し、岩殿山に登った時に立ち寄った寄り道の湯まで行きました。18時前後でしたが、以前訪問した時よりも空いていました。選挙は関係あるかな?
最後に
人生2回目のテント泊・翌日の登山・中央道を使った山梨までの自動車旅など、少しずつですが修行を積んでいます。
車の中から見えた南アルプスの美しい山々を眺めつつ、いつかそれらの山に登る日を想像してました。
【御岳山・大岳山】梅雨のロックガーデンも、登山靴なら安心
もうそろそろ小中学校の夏休みも始まろうという時期ですが、なかなか梅雨が明けません。しかし、人が少ないので、行く山を選べば登山はそれなりに楽しめます。
今回は、御岳山・大岳山に行ってきました。
御岳山・大岳山の登山コース
はじめはロックガーデンまでの予定でしたが、実際歩いてみると、よく整備されていて歩きやすく、体力が余ったため、大岳山まで登ることにしました。
大岳山までの道のりは登りごたえがあり、本格的な登山です。
梅雨の御岳山は穴場
レンゲショウマが咲く前に
御岳山・大岳山ともに、関東百名山の山です。行楽シーズンに行くと、ものすごく混んでいるイメージがあり、訪れる機会を見計らっていました。
ちょうどレンゲショウマ祭が開始したものの、公式Twitterによると、開花前とのこと。今が空いているだろうと思い、行ってみました。
レンゲショウマのお問い合わせが増えてきました。令和元年「御岳山のレンゲショウマ」速報です。本日付けで、まだ蕾の状況。開花にはもうしばらくかかると思われます。過去3年間の開花初認日は、2016年(7/6)、2017年(7/13)、2018年(7/12)。今年の開花はいつ?#御岳山 #レンゲショウマ #蕾 pic.twitter.com/kwhsk4ryrH
— 御岳ビジターセンター【公式】 (@mitakevc) 2019年7月12日
結果は予想通り。新宿からの電車もケーブルカーも混雑することなく楽に座れて、快適でした。
土日はいつも増便する御嶽駅からのバスも、増便なしで全員座れました。ケーブルカーも行列とは無縁でのんびり。
ただし、装備はしっかり
あまり風雨が強いと心配ですが、台風でもない降水量1〜2mm程度の雨なら、大きな危険はありません。ただし、しっかり登山用の装備をしていきます。
靴は、愛用のキャラバンです。
その他の雨の登山装備リストは、別記事にまとめています。
雨宿りできる東屋がある
大岳山が梅雨に向いている点は、東屋があるところです。普段はあまり意識しませんが、着替えや休憩の食事など、東屋があるとないとでは、快適さがだいぶ異なります。
ただし、東屋があるのはロックガーデンまで。大岳山に向かう途中にはありません。神社で少し雨宿りができる程度です。
天候に応じて柔軟にコースを選べる
御岳ビジターセンターでもらった案内図。雨でちょっとふやけてますね・・!
御岳神社からロックガーデンまでなら、大きな危険もなくハイキング気分で、手軽に本格的な自然を楽しめます。
一方、余力があればそこから大岳山まで足を伸ばせば、いわばもあって上りごたえ充分な、本格的な登山を堪能できます。前もって心構えだけしておけば、当日の天候や雨の強さによってコースを切り替えられる柔軟性があります。
宿坊や土産処・食事処などもたくさんあるので、万が一、御岳山に向かう途中で雨が強まった場合でも、観光に切り替えて楽しめます。
程よく他の登山客ともすれ違う
梅雨でも、人が全くいないと言うわけではなく、程良い頻度で他の登山客とすれ違います。私たちが訪問したときは、特に欧米の外国人観光客の方が多かったです。旅程がずらせないからでしょうか?皆さん軽装でサクサク上っていく上級者が多く、パタゴニアのモデルさんみたいでした。
運が良ければムササビを見られるかも
ロープウェーの天井にもイラストが貼り付けてあるムササビ。
ビジターセンターのお姉さんがとても親切で、ムササビの巣箱の位置や、カモシカに遭遇した場所などを詳しく教えてくれて、大変助かりました。
ラッキーなことに行きも帰りも、原島荘さん前の巣箱から顔出しているの見られました。帰りは、人が多かったためか途中で隠れてしまったので、静かに見守るのが良いです。
iPhoneのカメラでは、残念ながら遠すぎ&暗くて綺麗に写りませんが・・
まさに御岳ビジターセンターのTwitterで紹介されていた通り、やや斜め下を向いたアンニュイな表情でした。
今日の御岳山は一日中雨
— 御岳ビジターセンター【公式】 (@mitakevc) 2019年6月15日
ボーっとムサ君
何を考えているのだろう pic.twitter.com/wOabo5oKNm
ムササビを探すイベントなど、イベントも開催されているようです。御岳ビジターセンターでは、Twitterでも積極的に最新情報を発信されているのが素晴らしいですね。定期的にチェックすると便利です。
ロックガーデンは登山靴で
当日は毎時1〜2mm程度の降水量だったので、川を渡れなくなるほどの増水はしていませんでした。
雨に濡れた岩は滑りやすいですが、いつも愛用しているキャラバンの登山靴なら安心です。
ロックガーデンの終点、綾広の滝。水量が多く、きれいでした。
大岳山山頂までの道のり
途中の岩場には注意
このコースの中で、雨で唯一心配があるとすれば、大岳山へ向かう途中の岩場です。しかし、コースはとてもよく管理されていて、通常の山なら特に整備されていないようなレベルの岩場でも、注意喚起があり、頑丈な鎖が設置されています。
晴れていれば絶景であろう、大岳山からの眺望がないのは、少しだけ残念です。
最後に
梅雨の時期も登山をしたのは今年が初めてですが、転倒や滑落に気をつければ、いつもより人が少ない山で、静かな登山を楽しめます。
雨でも楽しめる山選びも重要なので、また来年の梅雨のために、今からチェックしておこうと思います。
【阿蘇山】雄大なカルデラと規制情報
少し早めの夏休みとして、阿蘇山を登ってきました。
熊本は連日大雨のニュースが多く心配していましたが、曇りや雨の天気予報をはねのけ、当日は晴れ間も見えて、思い出に残る登山となりました。
毎度おなじみ、日本百名山に登る際には必ず参照している、ワンダーフォーゲルの日本百名山特集号。
活火山の百名山がまとめられているページがあり、阿蘇山はその中に含まれます。
阿蘇山の規制状況
火山の規制情報
阿蘇山は現在も活動している活火山です。以下のページから規制の最新情報を調べられます。
我々が登ったタイミングでの規制状況は「火口周辺警報(噴火警戒レベル2)発表中のため火口から半径約1km以内への立ち入りは禁止」。
http://www.aso.ne.jp/~volcano/info/
現地の看板の情報とも一致していました。
中岳は規制範囲内なので、高岳登頂のピストンを目指しました。酔仙峡の駐車場から出発。
阿蘇山はどこまで登れるのか?
事前に調べて行ったホームページには言及がありませんでしたが、現地で舗装道から自然道に入るところに、上のような立て看板がありました。
これを見て改めてホームページなど調べていて、登山開始が少し遅れてしまったのですが、看板に書かれているサイトを見ても、特に通行禁止という情報は見当たらず。発見できたのは、はじめに調べてあったとおり「火口周辺警報(噴火警戒レベル2)発表中のため火口から半径約1km以内への立ち入りは禁止」のみでした。
帰宅後、このブログを書くために情報を整理していて気づいたのですが、この看板についての詳細は以下ページだったようです。
現在、阿蘇中岳の火山活動が活発なため、立入規制中となっており通行可能なルートはありません。
平成31年(2019年)4月25日に、仙酔尾根ルートの点検を行いました。点検の結果、仙酔尾根ルートは、阿蘇中岳の火山活動活発化に伴う火山ガスによる影響等があり、登山ルートの安全性が確保できないため、通行不可(登山ルートとしての通行を推奨しない)と判断しました。
Google検索で、キーワード「阿蘇山遭難事故防止対策協議会」の表示順位では1番目でしたが、キーワード「阿蘇山」では2ページ目の中ほどなので、見逃してしまいました。
キーワード「阿蘇山」で表示順位が2位の阿蘇市のページには、関連情報は掲載されておらず、同じ熊本ドメイン内で情報が複数ページに分散しているのも盲点でした。これから行く方は参考にしてください。
火山ガスに注意
ホームページはもちろん、現地にも火山ガスに対する注意喚起の看板がたくさんありました。曇天や、風のない日は特に注意です。
私たちが登る時も、途中で気分が悪くならないか心配でしたが、当日は強風のおかげで通常通り登れました。
阿蘇山(高岳)山頂までの道のり
実際に登ってみて、4ゾーンに分かれる印象でした。
1番最初のゾーンは、舗装道が終わって、背丈よりも高く茂った草を掻き分けつつ進みます。
黄色い矢印が目印
2番目のゾーンは、素手で触っても怪我をしにくい、表面が割となめらかな大きめの岩が続きます。トレッキングポールより素手の方が登りやすいエリアです。
なお、登山道は、岩に書かれた黄色い矢印が狭い間隔で続き、迷いづらくなっています。通ってはいけない危険箇所は、赤いバツ印で分かりやすく示されています。
浮石を踏むと危険
さらに登ると3番目は、小さな岩が続きます。溶岩で固まった岩と、浮石を見分けながら進むのが重要なゾーンです。
岩がちで背の高い樹木はありませんが、標高はそこまで高くないので、森林限界ではなく、草が生えています。アリやてんとう虫、クモやバッタなどの小さな虫もいて、生き物がいるのは少し安心感があります。
同じく岩が多かった日光男体山は、一つ一つの岩が大きかったので、上りも下りもトレッキングポールを使うより素手の方が登りやすかったです。一方、阿蘇山は、一つ一つの岩のサイズが小さく、トレッキングポールも役立ちました。
最後の方は滑りやすい砂利
最後に、山頂まで数百メートルの範囲になると、細かい砂利のゾーンです。斜度も急で、滑りやすいので踏ん張りが効ません。
高岳山頂付近は霧と強風
高岳火口壁に着くと、高岳山頂までのわずかな道は平坦です。ここからは急に霧に包まれ、強風にあおられました。山頂で写真を撮って、早々に立ち去ります。
カルデラの雄大な眺め
休憩しつつ改めて山から下を見下ろすと、カルデラの雄大な大地が絶景として広がっていました。雲は多いものの、それでも開放感が感じられました。この景色を自分の目で見られたのは、良い思い出になりました。
下山中も、一休みしてふと顔を上げると、常に広大なカルデラが目に入ります。
最後に
これで日本百名山も5座目です。日光男体山に比べて、岩の大きさと距離がない分、阿蘇山の方が登りやすかったですが、決して楽ではありませんね。
一応毎日ジョギングなどの体力づくりもしているのですが、日本百名山クラスを楽しく登るためには、少なくとも2週間に一回など、定期的な登山は欠かさず継続していきたいです。
登山初心者1年目で登った30座の順番
ヤマレコにも掲載されているTRAMPIN' vol.12の定義によると、山行日数が30日を超えると、初心者から初級者にレベルアップするようです。
約1年間で山行日数30日を達成しましたが、これまでに登った山の内訳を、ちょっとしたメモとともに全て公開します。
ちなみに登山開始時点の私の体力程度は、
- 週2回、40分から1時間程度の有酸素運動系の習い事
- 学生時代の運動習慣はなし
- デスクワークが中心
- 虚弱ではないが、体力は平均以下
1年間山登りを継続して、人並み程度の体力はゲットできたのではないかと思います。
初心者目線で、★がキツかった山、☆がややキツかった山です。
登山初心者1年目で登った30座
鋸山→登頂断念
登山専用の装備を一切持たずに初めて登ったのが、この鋸山でした。
パートナーが会社のレクリエーションイベントで富士登山に挑むことになり、その練習に付き合ったのがきっかけです。当時は毎月のように千葉に遊びに行っており、近くにちょっと本格的で良さそうな山があるので、軽い気持ちで行ってみました。
危ないかなぁと思いつつも、普通のナイキのスニーカーで行ってしまったので、ズルズル滑り、めちゃくちゃ疲れました。頂上付近に手すりを使う急な斜面があるのですが、既に戦意喪失。パートナーが登頂しましたが、私は登頂ならず。
登山靴だけは必須購入だと感じました。足の負担を軽くするため、当時の自分の体力では機能性タイツとトレッキングポールもないと、登山は楽しめないと思った登山でした。
塔ノ岳→登頂断念
富士登山の練習におすすめな関東の山と知って、行くことを決めた塔ノ岳。鋸山の経験から、登山靴・機能性タイツ・トレッキングポールを装備して行きました。
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しかし結果的には、またもや登頂ならず。天神尾根で引き返しました。またもやパートナーだけは登頂。日ごろの運動強度は変わらないのに、基礎体力の差を痛感です。
今となって見てみると、塔ノ岳とか鍋割山は、登山を始めたばかりの初心者には、割ときつい部類の山です。あと、体型や装備に特徴がなくても登山の上級者はたくさんいて、その人たちのペースに合わせてしまって始めから飛ばしすぎたのが反省点です。自分のペースを守ることが重要とは知りながらも、ガンガン追い越されると焦ってしまって、山の登り方が全くわからなかった頃です。行動食も、おにぎり3個とプロテインバーでは少し足りないと思いました。
景信山〜高尾山
パートナーの富士登山は無事登頂。塔ノ岳登山の経験を経て、ペースを掴めたようでした。
夏の暑さも落ち着いてきた9月ごろ、改めて腰を据えて登山に挑むため、高尾山へ。関東では富士山に次いで知名度の高い山であり、ここを登れば自分の基準が図りやすいと思いました。
装備も整え、ヤマレコをきちんと使い始めたのも、この登山からです。
漫画「山と食欲と私」でも、会社の同僚と高尾山を登る話がありますが「高尾山って意外ときつかったんだ」という感想の通りです。
途中は茶屋も多く、メニューも華やかでした。
しかし、まだそれほど登山に慣れてもいないし、ブログのタイトルを「野山で静かに過ごしたい」などとしているだけあって、人が多いのには参りました。登山中もたびたび追い越し・追い越され・すれ違いを気にする必要があり、行きのバスもぎゅうぎゅう。それなりに楽しかったものの、人の少ない山を登りたいと思った登山でした。
大山
丹沢の大山(おおやま)です。一時期住んでいた地域に近いので、大山はとても馴染み深い山です。しかし、行ったことがあるのはケーブルカーを使用した下社まで。とても身近な存在だったのに「登山コースは登山家のもの」という先入観があって、登ったことはありませんでした。
ヤマレコで周到に事前調査。結果は、思ったよりは苦戦もせず登頂できました。
ただ、この山の特徴は、雨が多いことです。大山阿夫利(あふり)神社として、雨乞いの対象として崇められてきただけはあります。塔ノ岳でも雨に苦しめられたので、買っておいたミズノのストームセイバーが役立ちました。以来、ストームセイバーはアウターとして、雨ではなくても常に着用するようになりました。
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それと、地の利のあるエリアでの登山はだいぶ楽です。山へのアクセスはたいてい時間がかかるため、登山だけではなく、登山口到達の道のりまでも含めて体力を計算する必要があります。新しく開拓するエリアは、まず1番アクセスしやすい山へ行き、交通機関を確認するようになりました。
石老山
高尾山での登山を経て、静かな山を探したところ、高尾山からわりと近い相模湖に、石老山を発見。
バスも、プレジャーフォレストとパディントンベアキャンプグラウンドのお客さんが来る時間帯を回避すれば、そこそこ空いています。
期待通り、とても静かな登山を楽しめて、お気に入りの山になりました。さがみ湖温泉 うるり は、キャンプ場のお客さんでやや混んでいますが、きれいで気に入っています。
筑波山
登山をしない人でも知っている関東の山と言えば、富士山・高尾山・筑波山。ということで、次は筑波山へ。都内からだと少し遠いイメージですが、つくばエクスプレスが綺麗で始発から座れるので、そこまで疲れません。
やはり有名な山なので、人で賑わっていました。特にロープウェーと合流する山頂付近は人がたくさんです。特に女体山山頂から見渡せる北関東の景観は圧巻。女体山山頂付近が岩場で、1カ所すれ違い困難な箇所があるため、混雑します。落ち着いて上り下りすれば難易度はさほど高くないものの、人に見られながらの通行はプレッシャーでした。
温泉は、少し足を伸ばして、つくばエクスプレス線 研究学園前のつくば温泉喜楽里別邸がおすすめ。2018年にオープンしたばかりで、中学生以上限定。食事もクオリティーが高く、この1年間で行ったお気に入り温泉のBEST5以内に入ります。
玄岳
パートナーから「山に時間を使いすぎ」との苦情が。そこで、登山だけの休日ではなく、いつもの国内旅行に登山を付属させるスタイルを取り始めました。
玄岳は、熱海駅発のバスで行ける山です。観光地からさほど離れていないのに、たっぷりと自然を味わえます。登山道では、週末でもあまり人とすれ違わず、ゆっくり登れます。しかし、山頂はパラグライダーが飛び立つスポットになっているようです。バッティングしてしまうと、雄大な眺めをゆっくり楽しめないので、注意が必要です。
高水三山
この頃になると、バスを使う登山がしんどく感じて、駅から行ける山を探すようになりました。ガイドブックの中から選んだのが、この高水三山。5時間ほどの登山の中、ちょっとした縦走を楽しめます。御嶽駅は混んでいるので、失敗したかと思いましたが、バスを乗り継いで御岳山に行く人が多くを占め、高水三山は空いていました。
多峰主山~宮沢湖
これも、バスを使わず駅だけで行けるコースの中から選びました。それと、筑波山の帰りに寄った喜楽里 別邸がとても気に入ったので、系列の宮沢湖温泉喜楽里別邸 に足を運ぶのも目的でした。高低差はほとんどありませんが、コースが長いので、それなりに歩きごたえはあります。
メッツァビレッジオープン前後で、通れるコースやバスの本数に変化がありました。それらをヤマレコに載せたところ、拍手をもらえました。初心者の山行記録でも、登山道の最新情報を伝えることで、少しは価値を提供できることを知りました。
☆嵐山〜石老山
お気に入りの石老山を通るコースを、少し長くしてみることにしました。バスを使わず、駅から歩いて嵐山経由で石老山に向かいます。
嵐山登頂後、石老山に向かうまでの登山道が、斜面である上に細く、気を抜いたら滑落しそうで、私の苦手なタイプの道でした。石老山を登り始める頃にはすでに疲労が蓄積。
はじめての14km越え、6時間以上の登山となり、だいぶくたくたでした。
宝篋山
筑波山の立ち寄り湯で気に入ったつくば温泉喜楽里別邸に、どうしてももう一度行きたくて、宝篋山を選択。筑波山なら4時間半のところ、宝篋山では3時間程度のライトな登山です。山頂は休憩スペースが広く、ゆっくり過ごせました。
低山の割には、他の登山客はしっかりした登山ウェアを着用している人が多く、普段から筑波山にも上っているのかな?と想像していました。
鎌倉アルプス
北鎌倉・鎌倉駅から歩けるコース。鎌倉は子供の頃から何度も行きましたが、このコースは初めてでした。帰りに小町通りでグルメも楽しめる街遊びコース。
この頃からヤマレコに「挑戦中の山リスト」機能が搭載され、関東百名山制覇にハマり始めます。
湯河原: 幕山・城山
湯河原にも、駅から徒歩やバスで行ける立派な山があります。この登山は、クリスマスの旅行とくっつけました。湯河原自体も、私好みでほどよく空いていて、喧騒とは無縁のクリスマスを楽しめました。
幕山は、梅の時期が見頃ですが、あえてハイシーズンを外し、空いていることを優先。
大楠山
年末の長期連休は、普段山に行けない登山客が増えるため、あえて近場の低山である大楠山を選択しました。
2時間半以内でサクッと登れる山ですが、頂上の展望台から海や富士山が見渡せて、とても気分が良かったです。
よこすか満喫きっぷと組み合わせて、SPASSOの温泉と横須賀ビールも味わいました。食事と温泉セットなので、この切符は結構コスパが良いです。いつもは混雑する温泉も空いていて、年末混雑回避プランとしては正解でした。
古賀志山
年始は、少し遠征して栃木へ。栃木には、日光白根山・日光男体山・那須岳など、日本百名山の素晴らしい山がありますが、スケジュール上それらを訪れるのが難しく、もう少し宇都宮よりの古賀志山を選びました。
古賀志山は鎖場が有名ですが、このときは全く対策していなかったので、まき道へ。鎖場に寄らなくても、山頂に近づくにつれて岩が増え、斜面も急になり、登るのはなかなか大変でした。
陣馬山
関東百名山も10座目。そろそろ体力もつき、リベンジに塔ノ岳に登りたいと思いつつも、1月の塔ノ岳山頂付近は氷点下を下回るため、怖じ気付いて陣馬山に行き先を変更。
この頃は低山ばかりを登っていたため、標高差600メートルに耐えられるか少し心配でしたが、とても登りやすく、石老山に次いでお気に入りの山になりました。
山頂の茶屋のなめこ汁・けんちん汁を味わいながら、富士山を眺められるのが最高です。ひとつ注意が必要なのは、冬期は山頂のトイレが男女それぞれ1つしかないことでしょうか。
烏帽子岳(佐世保富士)
長崎旅行の折に立ち寄りました。いつも飛行機旅行でも荷物が少ないため、全て手荷物として機内持ち込みします。しかし、トレッキングポールを持参する場合は、預けなければなりません。トレッキングポール不要で行ける山の中から選びました。
民家との距離も近い山ですが、野生動物の形跡もたくさん見つかりました。関東でも登山は気分が良いですが、やはり、地方の山の方が、自然の形がそのまま残っていて好きです。
大磯: 湘南平・高麗山
リフレッシュのため、登山そのものに次いで温泉も重視しているのですが、大磯にインフィニティープールとセットになった温泉があることを知りました。THERMAL SPA S.WAVE です。なかなか高額な入場料が、2月にカップル割で安くなることを発見。これと組み合わせ、湘南平・高麗山を登りました。
鎌倉のときも感じましたが、民家のそばでも自然は結構残っているものですね。キツツキも発見できました。
下山後、大磯プリンスホテルまで徒歩で行きました。富士山を眺めながら海沿いを歩けて気持ちよかったですが、さすがにきつかったです。
陣馬山(降雪期)
2019年2月最高に寒い日、雪が積もる中、陣馬山へ。一度行った山なので、危なければ引き返そうと言う気持ちで臨みました。
足跡が残っていたため、アイゼンなしでも登れましたが、こういう時はお守りがわりにアイゼンを持っているべきだと感じました。
山頂で唯一オープンしていた清水茶屋のけんちん汁が身に染みました。
香港: ドラゴンズバック
最近は国内旅行も充分楽しいので、海外に行くタイミングを逸していますが、この時は香港に行き、初めての海外登山を楽しみました。現地の人以上に、欧米の方も多く目にしました。
割と日本と近くても、植生や動物が全く異なるのは、興味深かったです。
☆生藤山〜陣馬山
歩きやすい陣馬山が気にいってしまい、3ヶ月で3回目。関東百名山の生藤山と組み合わせました。18km7時間半と、最長の登山となりました。
日本百名山のうち特に難しいと言われる2座のうちの1座、平ヶ岳が、日帰りの限界である20km11時間と言われますが、その後ろ姿が遠くに見えた登山でした。
★塔ノ岳
半年以上の修行を経て臨んだ塔ノ岳。低山をめぐっている時も、頭の片隅には常に塔ノ岳の存在がありました。山と渓谷に載っていた、マイペース登高能力テストも兼ねました。
延々と続く階段は、やはりキツい。単なる上り坂ならまだしも、私の普段の歩幅よりも大きく足を上げなければならない階段がずっと続くのが、ひたすら辛かったです。
結果は、無事に登場。マイペース登高能力テスト結果は、6メッツ台(300m/h以上)寄りのギリギリ7メッツ台(400m/h以上)。上りは4時間、下りは2時間。
自分のレベル感もわかり、何より達成感はひとしおでした。しかし、決して余裕とは言えず、登山上達の道のりはまだまだ長いと、気を引き締めました。
箱根旧街道
いよいよ箱根エリアに挑戦。箱根は旅行で何度も訪れていますが、登山としては初めてなので、まずは交通機関の混雑具合などを確かめながら、箱根旧街道を巡ることにしました。慣れ親しんだはずの箱根が、登山視点で見ると全く違うスポットが見えて、新たな魅力を発見できました。
日帰り温泉もたくさんあり、開拓が楽しみです。新幹線を使うと早くて楽ですが、登山バスもそこそこ高額なので、他のエリアに行く場合に比べて、交通費が高額なのが玉に瑕。
☆伊豆ヶ岳
これも駅から行き帰りできる登山コースです。塔ノ岳以降、初めてのしっかり登山。結果、15km7時間で非常に疲れました。
岩が多く登り降りに時間がかかる斜面や、硬い土に砂礫が乗った滑りやすい斜面など、思いのほか体力を削られました。西武秩父駅の祭の湯 は、お気に入りの立ち寄り湯です。
富山・御殿山
千葉には関東百名山が5座あります。そのうちの2座に登りました。
千葉県は、県内で最も標高が高い山が、47都道府県中最も標高が低い県です。ですが、この2座は斜度がなかなか急で、見た目の標高以上の登りごたえがありました。上級者は4座など一気に登る人もいますが、私の体力では2座が現実的でした。
大野山
ゴールデンウィークの長期連休、4月29日が山開きの大野山。混雑回避のため、あえて前日の4月28日に登山。それでも、山頂はそこそこ賑わっていました。山頂で目の前に見える大きな富士山は絶景で、人が集まるのも納得です。
県営から個人経営に引き継がれた山頂の牧場は、事前予約なしの立ち入りや物品販売はありませんが、山北駅そばには、牧場が経営するやまきたさくらカフェがあります。次回はぜひ立ち寄りたいものです。
★日光男体山
関東百名山の制覇も進んできたことですし、そろそろ体力もついて日本百名山に挑むことに。これまで登った山の中で苦戦した塔ノ岳をイメージしていました。
延々と登り階段が続く塔ノ岳とは異なり、ちょっとしたボルダリングの要領で、手の力も使えるのは、私にとっては助かりました。しかし、ずっと続く岩は強敵でした。日本百名山おそるべし。
今回初チャレンジだったのが、大きな標高差。事前に調べてはいたものの、ただでさえ寒い日光です。ふもとの様子からは想像もできない、山頂の降雪を目の当たりにし、寒さを痛感しました。
☆岩殿山
日光男体山に登頂し、岩場への抵抗感が薄れたため、新しいことにチャレンジしようと、鎖場のある岩殿山へ。ついに山梨県まで遠征です。2018年にオープンしたばかりのよりみちの湯も目的でした。
岩殿山への山頂までは、小学生の遠足コースにもなっているくらいで登りやすいですが、問題は、稚児落とし方面への分岐を超えてからです。
標高差の割には難易度が高いのは、消して鎖場だけが理由ではありません。鎖場はまき道で回避することも可能です。登山道の斜面が全体的に急で、砂礫は滑りやすく、メインの鎖場意外にも、ロープや鎖が数箇所設置されています。山登りを始めたばかりの人を連れて行くのはためらわれます。
明神ヶ岳・明星ヶ岳
箱根旧街道の下見を経て、ついに箱根外輪山の一部に挑戦です。キツいだろうと思って後回しにしていた明神ヶ岳・明星ヶ岳。この時点の体力であれば、問題なく登頂はできましたが、ここからさらに金時山など外輪山を縦走する人はすごいなと思います。
5月の30度越えの日に登山したので、いつもよりキツかった印象です。登っている間、
ところどころで富士山が見えるのに励まされました。
大台ヶ原・日出ヶ岳
直近に登った山です。和泉佐野市のふるさと納税で入手した関西行きの航空チケットが最後に余っていたので、1時間以内に登頂できる大台ヶ原を訪れました。
この旅で初めてAirbnbを使ってお寺に泊まり、ホストと交流することの醍醐味を知れたのは収穫です。吉野川や奈良の山林に囲まれて、心からリフレッシュできました。
最後に
各登山には、小さいながらも何らかの目的や課題を設定し、ここまで継続してきました。
30代ともなると、1年が過ぎるのはあっという間ですが、振り返ると、小さなステップを着実に登ってきたんだなぁと感慨深いです。
怪我には気を付けつつ、引き続き新たな山に登ります!
山岳遭難データに見る、登山で危険な日本の山ランキング【2018】
昨日警察庁が発表した「平成30年における山岳遭難の概況」によると、2018年に全国で発生した山岳遭難は2,661件、遭難者は,3129人でした。残念ながら、統計が残る1961年以降で最多となったそうです。
2018年の山岳遭難、61年以降で最多 警察庁 - 毎日新聞
山岳遭難が最多 バックカントリースキーの外国人目立つ:朝日新聞デジタル
元データはこちらから確認できます。
特に増えている案件と、「平成30年における山岳遭難の概況」の各データをグラフで見ていきます。後半では、危険な山ランキングの作成にも挑戦しました。
2018年 山岳遭難の概況
右肩上がりで増えている案件
- 中高年の登山ブームを背景に、山岳遭難自体が増加している
- 日本の雪質がネット上で評判になり、バックカントリースキー目的の外国人観光客が数年前から増えた
- 単独登山者の割合は37.4%。平成26年以降最多
年齢層別 山岳遭難者
目的や態様が全て含まれていることには注意が必要ですが、年代別のグラフです。50代以上の割合が多いものの、30代以下も満遍なく、年齢にかかわらず油断は禁物です。
目的別 山岳遭難者
目的は、登山が最多。山菜・キノコ採り、ハイキング、観光が続きます。
態様別 山岳遭難者
遭難の原因は道迷いがトップで、滑落、転倒、病気、疲労が続きます。
特に登山で危険な山は、どこなのか?
登山をたしなむようになってから、山岳遭難のデータを見ると「どこの山に行くときに気をつければ良いのだろう?」と気になるようになりました。
当然、登山に行くときは、常に遭難や滑落の危険と隣合わせであることを認識して、GPSアプリや登山ウェアの装着など、最低限の対策を行うのが前提です。
問題は、しっかり対策をしていても危険回避が難しい山です。そのような山をデータから探してみることにしました。
都道府県別 山岳遭難者
まずは、都道府県から絞り込みます。
長野県が断トツのトップで、北海道、東京、山梨、神奈川と続きます。
遭難人数と死者・行方不明者割合を散布図でも見てみます。
死者・行方不明者割合は、遭難者人数全体が少ない場合、特別に高くなる場合があるので、遭難人数100人以上の都道府県に注目します。その12都道府県のうち、死者・行方不明者10%をラインに、2グループに分けました。
遭難人数は多いものの、死者・行方不明者の割合はそこまで高くない都道府県はイエローのグループで、東京都・神奈川県・(富士山を擁する)静岡県・北海道などが含まれます。
一方、遭難人数が多く、死者・行方不明者の割合も高めが、ピンクのグループ。中でも、長野県・山梨県・新潟県は要注意の都道府県です。
危険な山のランキング化が難しい理由
山域別の山岳遭難データを調べてみて、以下の状況が分かりました。
山岳遭難の都道府県データは、どこの都道府県県警が出動するかが左右されることもあるのか、データとして残っているようです。一方、山域別データは網羅性に欠けます。
あくまで予想ではありますが、もしかすると、特に遭難の多い長野県や北海道などを除いて、山域別データ公開は、山岳遭難の削減にそこまで貢献しないのかもしれません。データ化にはそれなりに手間がかかりますのでが、人手が限られる場合、救助活動自体や講習等の啓蒙にリソースを割いているとすれば、それも納得です。
都道府県ごとの山岳遭難統計
調査で見つけた、都道府県ごとの山岳遭難統計は以下の通りです。
長野県
山梨県
個別の山岳遭難ファイルはありますが、すべては掲載していないとのこと。
北海道
年次だけでなく、月次でも報告。
新潟県
統計概要データのみ。個別の山情報はなし。
群馬県
岐阜県
平成30年中の山岳遭難・山岳警備活動|岐阜県山岳遭難防止対策協議会
神奈川県
神奈川県警察/登山を楽しく安全に/平成30年山岳遭難発生状況
山域別発生状況は記載がありませんが、登山ルート危険箇所の説明があって役立ちます。丹沢や箱根は人気エリアですが、要注意です。
静岡県
山岳統計のページ
滋賀県
東京都
平成29年が最新ですが、各事案の詳細が載っています。
奥多摩消防署でも山岳事故の情報を発信しています。
兵庫県
29年が最新データ。昨年は3月に更新されたようですが、今年は6月時点でもまだ30年のデータはアップされていないようです。
兵庫県内における山岳遭難発生状況(平成25年~平成29年)|兵庫県警察本部
登山で危険な山ランキング(条件付き)
- 「平成30年における山岳遭難の概況」で、山岳遭難者が100人を超える12都道府県をピックアップ
- うち、平成30年の山域別の山岳遭難データが公開されている
- PDFデータしかない場合も集計が簡易なよう、死者・行方不明者に限定して集計
を条件に、長野県・北海道・群馬県・岐阜県・静岡県 の5都道府県限定データにはなりますが、結果は以下の通りです。
ランキング | 山域 | 死者・行方不明者 |
---|---|---|
1 | 北アルプス | 33 |
2 | 南アルプス | 7 |
2 | 八ヶ岳連峰 | 7 |
2 | 富士山 | 7 |
5 | 妙義山系 | 5 |
6 | 日光白根山 | 2 |
6 | 安倍山系 | 2 |
北アルプスは別格です。そのうち、槍穂高13件、後立山が8件です。
2件以下の少数では個別の事情もあるでしょうが、33件ともなると、注意で回避できるレベルを超えてきます。
山と渓谷など雑誌でよく特集されていますが、魅力的な一方、危険も大きいということですね。
意外にも、富士山が7件もあります。しかし、上級者でも事故に遭うアルプスとは事情が異なりそうです。
2009年にトムラウシ山遭難事故が発生した北海道は、これまた意外にも、死亡・行方不明者が発生が集中している山はありませんでした。
山岳救助を知る
圧倒的に山岳遭難数の多い北アルプス。このエリアを担当する長野県警察山岳遭難救助隊と、山岳救助ボランティアを描いた漫画があります。
これを読むと、山とは離れて生活している一般の人でも、山岳救助がどのように行われているのか、事故はどうして起こるのか、想像を巡らすきっかけになります。
どうしても人が亡くなりますので、登山を始める前に読んだ時は、とても恐ろしく感じて、読破できませんでした。
登山の魅力を少しでも知ってから完読してみると、人生観が変わるような漫画です。
こんなに恐ろしいのに、また山に行きたくなるのが、本当に不思議です。
なお、実際の長野県警も、島崎三歩の「山岳通信」を毎週発行しています。
最後に
私自身はリスク許容度が低く、事前調査は周到に行う方です。いつも山を登る時、そんなに難易度が高くない山でも「今日はこの山から無事に帰れないかもしれない」という思いが頭をよぎります。
今はもう、GPSアプリなしで登山するなど考えられず、分岐の度に道を確認しているくらいです。
山と渓谷の遭難対策系の特集も、目を通すようにしています。
山と溪谷 2016年11月号 特集:体力ギリギリ登山はとっても危険!体力に自信がない人のための"登山力"養成講座 綴込付録:「山の知識検定」の過去問厳選!山を楽しむためのミニテスト
- 作者: 山と溪谷編集部
- 出版社/メーカー: 山と渓谷社
- 発売日: 2016/10/15
- メディア: 雑誌
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漫画 岳でもわかるとおり、山を相手にする限り危険はゼロにはならないので、油断せずに引き続き登山を楽しみたいと思います。